オンラインショップでの発売開始前夜!

―――先日、吉祥寺での完成記念ライヴの翌々日、先週末の二日間は、宮城県白石市での『Live at Cafe Milton』奉納ライヴ! カフェミルトン開店15周年のイベントだったそうですが、二重のお祝い、いかがでしたか?
山口洋 いやいや。開店15周年と呼ぶには、あまりに凄いイベントでした。今までいろんなイベントに出たけど、濃密度にかけてはNO.1だったね。特に八重山の素晴らしい「本物の」ミュージシャンたちと関われたのは、僕の財産だね。そんな訳で、帰ってきたら熱が出たよ。でもね、帰り道に思ったんだ。バカみたいにひとつのことをやり続ける。あるいは想い続ける。それは「愛」だなぁ、って。
―――『Live at Cafe Milton』収録曲について順番に質問してきたこのインタビューもついに最後の11曲目「ゆきてかえらず」です。吉祥寺での先日のライヴでもそうでしたが、このライヴ盤もアンコールで歌われたものですよね?
今回のライヴ盤には歌詞カードが付いてないのですが、新たに今回の録音で聴いて、そしてweb上の歌詞を読んで思い出しました。1992年、アルバム『陽はまた昇る』でこの曲を聴いたとき、「文学」としての凄みを縦書きの歌詞から感じました。音楽より文学のほうが高尚とかそんなことではなく、歌詞ではなく「詩」単独でも屹立している。それに古びない、というかいまのほうが17年前(!)よりも歌っていてしっくりくるなんてことはないですか?
山口洋 この曲、ずっと長い間歌ってなかった。何だか、重くなるんだ、気分が。でも、この17年の間に、「わたしが死んだら葬式で歌って欲しい」とか、いろいろ云われてた。確かに26歳が書く歌詞じゃないと、自分でも思う。でも、自分で書いたような、何かに書かされたような。うーん、良く分からない。
で、あの曲には「宮城的」なものがあるんだ。いつもの直感ってやつだけど。蔵王を観ていて、いつもそう思う。そして、僕の本質は何も変わってないんだと思う。
「悲しみは人に告げず この胸にしまっておけるなら
橋を渡り 川を越え 永遠の旅人よ 想いは ゆきてかえらず」
今も変わらずそう思うよ。前と違うのはね、悲壮感がないってこと。
―――葬送のときに、と思う人の気持ちもわかります。そしてこのライヴ盤には「生」と「死」の両方を見つめた歌が詰まっていることを思います。
さて、いよいよ明日からこのアルバムは、オンラインショッピングサイト「Artist-Direct Shop 405」でも販売が始まります。このインタビューを読んでる人は日本中どこでも購入ができるということです。また、札幌、函館、弘前、相馬、白石、東京、広島、山口、出雲、福岡、小倉、久留米、熊本、長崎、那覇の直販店(販売店リストと山口洋によるコメントは→)での販売も始まっています。改めて、アルバム『Live at Cafe Milton』発売に関するメッセージをお願いします。
山口洋 本当にね、「魂」入れて、作ったアルバムなんだ。だから聞いて欲しい。
―――次のライヴはまたもや宮城県! ヒートウェイヴとして、4月25日深夜「ARABAKI ROCK FEST」に出演ですが、今回は『land of music "the Rising"』再演的な要素もあるとか!
山口洋 ARABAKIは毎年欠かさず呼んでくれて、本当に感謝してる。東北ならではの心のこもったイベントだよ。今年はね、深夜の出演ってことで、会場で映像が使えるのね。だから、うちが誇る映像チームも行くぜー。東北であれがやれるのは嬉しいねー。愉しみにしててね。