まだある、ミュージシャン仲間からヒートウェイヴへのコメント


2010年9月21日、ヒートウェイヴのメジャーデビュー20周年を記念して、1990年〜95年のエピック・ソニー時代にリリースされた全ての作品をコンプリートしたボックスセット『EPIC YEARS 1990 - 1995』が発売になります。
Sony Music Shopと、Artist-Direct Shop 405では、佐野元春さん中川敬さん(ソウル・フラワー・ユニオン宮沢和史さん(THE BOOM山川浩正さん(THE BOOMから寄せられたコメントが掲載されています。
今回は、『日々なる直感』への桜井和寿さんのように、これ以前のアルバムにミュージシャン仲間から贈られたコメントを紹介します。感謝を込めて。
それは2004年リリースのアルバム『LONG WAY FOR NOTHING』特設サイトに掲載されています。(五十音順/敬称略)
全面的に脳髄から汗。全面的に丘から光。全面的に壷から古酒である。ボク、ずっと落ちぶれてニューヨークで生ゴミになっている頃、サンシャインというタイトルの映画を見た。収容所で父親を殺された少年が婆ちゃんに抱かれてこんなことを言われるシーンがあった。Still life is beautiful.それでも人生は美しい。山口さんも同じことを歌っている。明日は生きていけるかもしれないと思うのは、こういう心に荒野の向こうから微笑まれた時である。
明川哲也
山口さん、初めまして。くるりの岸田と申します。ソウルフラワーユニオン中川敬氏からうかがうことが多いのですが、もしお会いする機会がありましたらどうすればあんなギターが弾けるのか教えて下さい。前作もかなり聴きこんでいたのですが、新譜、カッコイイです。
岸田繁(くるり)
1曲目の「STILL BURNING」を聴いて叫びたくなった。イェー! そう、ずっと待ってたんだ、この瞬間を! そして、最終曲「それでも世界は美しい」を聴いて確信した、 この歌に出会う為にこの5年があったと言っても過言ではないと。新生HEATWAVE。この最強のメンバーでやっている意味、この時代にやっている意味がこの曲、そしてこのアルバムにある。心震え、叫び、涙が流れるそんな瞬間。 HEATWAVE、ありがとう。
近藤智洋
きっと僕らより長いこと音楽をならしていて僕らより多くの曲を作っているはずだ。でもまた進化をとげている。スポーツ選手であれば成長することより経験を活かしたプレーへとスタイルが変わる頃なんだろうけど、HEATWAVEはまだ成長し続けることを望んでいる様に聞こえた。頭が下がります。
桜井和寿(Mr.Children)
ハートランドからの手紙#158
(一旦)家にすべてを持ち帰れ。山口と彼の新しいバンドが、故郷博多で新作レコーディングをしていると聞いたのは2003年の秋だった。僕は、この新作アルバムは彼にとっての'Bring it all back home'(dylan)と受け取った。その山口の新作が届けられこうして聞けるのは幸せだ。
佐野元春
おとなでなければできないロックンロール。なのに、昨日初めて楽器を手にしたかのような初々しさは少年のまま。男はこうでなくちゃ。Keep on burning!
沢知恵
歌の言葉には言い放しのようなところがある。言い放して去って行く。それはとてもかっこいいかもしれない。だけど山口洋はまた言い放した場所にまた戻って来る。言い放しては戻り、言い放しては戻りを繰り返す。それはとてもかっこわるいのかもしれない。だけどぼくはかっこわるい山口くんの方を信じる。彼が言おうとしていることに耳を傾ける。彼の情熱と繊細さ、深い魂のようなギターの音色に。細かい人物描写の積み重ねには人間へのこだわりが感じられる。言い放しを許さないものがそこにある。
友部正人
アルバム「日々なる直感」(中川敬ドーナル・ラニー入りの極上盤)から五年。
山口洋にとっては多忙な「活動休止期間」を経て、ヒートウェイヴが帰って来た!
メンバー一新である。
ドラム池畑潤二、キーボード細海魚、ベース渡辺圭一。
山口洋流ロックンロール、「ヒートウェイヴ」の実現にとって、現時点で考え得る最強の布陣であろう。
奔放、緻密、諦観、抵抗、焦燥、咆哮、金玉、自由、ハナ、誰もいない庭……。
国際的休日、それは、もう一人の君と出会うまでの千鳥足の旅路。
そして、夢の底から歌を紡ぐとき、丘の上のアホの側にはいつもロックンロールがあるのだ。
ベスト・アルバムLONG LONG WAY -1990-2001-」と本作「LONG WAY FOR NOTHING」を携えレジへ。
世に溢れるニセモノとホンモノを見極めよ。
ハナクソ共に引退勧告を。
そして行動派にこそ、このアルバムを。
中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン/歌手)
LONG WAY FOR NOTHING。
それ以上でもそれ以下でもない、
まるで海をひたすらすべってゆく波のような果てしない道のり。
「あきらめるな」と云い、時には「それでいいんだ」と云ってくれ、
時には「なに難しい顔してんの?」とブサイクな顔をしながら茶化してくる。
泣いていても 笑っていても 間違いなく終わってゆく 今日とゆう日を
限りなくうたい続けているのだなぁと思う。
風が冷たくて気持ちのよい秋晴れの日 このアルバムを初めて聴いた。
東京の空が 高く 遠く どこまでも青だった。
ノマアキコ(GO!GO!7188)
「5年ぶりのノックは僕達の新しい扉を開けてくれて、闇から少しずつ光を与えてくれた」
BIKKE(ナタリー・ワイズ)
「ROCK」から言葉が聴こえてこない。
言葉を発していても何も言っていない。
僕はたそがれた「ROCK」が好きではない。
夕焼けだけを見つめていても生きてはいけない。
「ROCKは約束の音楽だ」といった人がいたが
山口洋の音楽には約束がある。
時には人を安らかに眠らせ 時にはふるい立たせる。
僕は山口洋の言葉を信じている。
宮沢和史(THE BOOM)
「待ってましたーー!!このままもうHEATWAVEで出してくれないの?こんなにも待ち焦がれているのにぃー、っと心に小さな穴を抱えて過ごしてた若造に、願っていたROCK'N ROLLが鳴り響きました。他の誰でも埋まらない山口さんのメッセージとHEATWAVEのグルーブで、ただただ、熱い身体になるのでした。ライブ前にね、HEATWAVEの曲を聴くことが多いのです。そこには、汚れ無きROCK'N ROLLと音に収まりきらない情熱があるから。これからも、私を奮い立たせてください!
矢井田瞳